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森に続く小径を今日も往く。その森の奥深く、生命の泉があふれるところ。思い出すように、懐かしむように、足裏をしっかりと地につけて、歩む。
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割と大き目のビルの 7階に 

私は 一人で住んでいる

隣には、他に 一組の男女が住んでいるだけで

静かなフロアーだ

隣に住む女性は、まだ若くて綺麗な人だ

とても親切で、私に色々とお世話をしてくれる

「寒いから 冷やさないようにね」

と、湯たんぽを持ってきたり

「ちゃんと 食べなきゃね」

と、食事を用意して持ってきてくれたり・・・



すぐ下の 6階は 全面 厨房になっている

1階が レストランで、6階が 厨房って、遠過ぎないか?

そのビルには、階段やエスカレーターはなくて

どうやって 昇り降りするかというと

ダストボックスみたいな 穴が壁に開いていて

そこに体を 頭から(足からでもいいのだろうけど)突っ込むと

行きたいフロアーに 出る



まあ、変な夢だけど

ちょっと気がかりだったのは

7階に住む私が なんだか アクセクしてるような

部屋も 散らかっていたし、落ち着きがない・・・

みたいな感じだったこと



散らかった部屋を見るのは、現実でなくても(夢であっても)

気分の滅入るものだ

っていうか、それ(夢と現実)、同じだから



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その部屋には 男女合わせて

十数人 いただろうか

みんなが 大笑いをしたのは

アチャチャチャチャー・ラチャチャチャー

とかなんとかいう 意味不明の呪文

それを唱えながら、全員が大爆笑

お腹をかかえ、涙を流し、大笑いしているところで

目が覚めた

時計の針は、ピッタリ3時を示している

廊下で 猫の鳴き声がした

部屋に招きいれ、ふとん中で 猫を抱いた

廊下は 寒かっただろう

そのとき、頭はすっきりクリアーに冴えてしまったから

さっきの夢を 忘れないように 何度も反芻したのに

いつの間にか また眠り、朝になったら

夢の最後のシーン(冒頭に書いた部分)しか、覚えていなかった

けっこう長い夢だったのに

けっこう面白い夢だったのに

ちょっとザンネンだ

たしか、呪文そのものが 「笑い」だったというか

「笑い」そのものが 呪文だったような・・・

何かを解き放つ「働き」があるのだとかなんだとか

ああ、思い出せない

天の岩戸っぽい雰囲気が ないでもないような・・・



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自分が建てた 物語という家に

呑み込まれたのには それなりの理由が あった

借り物の言葉で 紡ぎあげた巣は

まぎれもなく自分が紡いだはずなのに 

誰かを 引っ掛けるために 機能してしまう 悲しい家だ

きらびやかな応接間も、荒れた奥の間も

みすぼらしい玄関も、粗末な寝室も、

もう すべて、いったん 解体してしまおう

物語が 言葉で作られるなら

その言葉こそ 一度 解体しなければならない

「意味」という 手垢がついた言葉では

本当の物語は 語られることは ないだろうから




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操という言葉が 貞操の意味で使われるようになったのは

いつごろからだろう

元来「みさお」とは 「御青」であり

霊妙な青さ のことだ

古くは

「風声」「風流」「気調」「美」「麗」「雅」「工」なども また

みさお と 訓(ヨ)んだのだ

俗を超えたところに在る「美」

「変わる」も「変わらない」も ないところに 在る「不変の美」



そんな「操」という名を持つ 昔の友人に

夢で 会った

懐かしくて、思わず 抱きしめた

細い 細い その胴体に 腕を回して

あまりの細さに 少し驚く

いったい あれから どれほどの月日が 経ったのだろう

ずっと「操」は「みさお」のままだった

その名のとおり 霊妙な青さが 

細い背中の 中心を貫く 背骨から 

光るように 伝わってきた

うれしくて 涙が あふれた




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西風が 一日の終わりを告げるように

吹き始めた



それは

夏の終わりの 予感を 携えて

あたり一面の風景を やわらげてゆく



細く長く伸びた 庭のレモングラスが

しなるように いっせいに 揺れ

沈む夕日にむかって 大きく手をふる



暑い夏の 熱のむこうから

西風は 秋をつれてこようとしている

人知れず 確実に




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